換気設備の選択も重要

住宅の常時換気が義務付けになってからもうずいぶん経ちますが、人間が快適に生活する上で必要とされる換気量は、一人当たり30m3/時、換気回数で0.5回/時(つまり2時間に1回の割合で住宅内の空気が入れ替わる)といわれています。 建築確認申請の書類のなかにも、どのような換気設備が使用されていて、定められた必要換気量が確保されるかは、資料を添付して明記するようになっています。

住宅の換気設備

このような必要換気量が定められた背景には、住宅の気密化が進むなかで、シックハウス症候群の被害が社会問題にもなったことがきっかけにあります。
新築でもリフォームでも、オール電化住宅を採用するということは、必然的に高気密住宅を選ぶということになりますので、必要換気量が確保できる、自宅の計画に合った換気設備を検討しなくてはいけません。

住宅の換気設備は大きく分けると第一種から第三種まで3種類あります。
第一種換気は給気・排気ともに機械(ファン)で強制的に行う方法です。
第二種換気は「機械給気」十「自然排気」です。
第三種換気は「自然給気」+「機械排気」になります。
一般に住宅の換気方式として採用されているのは第一種と第三種ですから、第二種換気は無視しても良いでしょう。

住宅の常時換気設備として、いちばん多く採用されているのは、熱交換型の第一種換気システムです。
第一種換気システムの「熱交換」という意味は、外気を室内に取り込む際の熱ロスを抑える効果があるというものです。
たとえば、外気が10℃で室内温度が22℃の場合、吸気を13℃や14℃といった温度にしてから室内に取り込むというのが熱交換の理屈です。

第三種換気は自然吸気で、熱交換がありません。
外気がその温度のまま室内に取り込まれるということです。 そのため、冬場吸気口のころに手をかざすと、外気のひんやりした感触が感じられます。
ただし、その冷気を感じるのは吸気口の周辺だけですので、第三種換気システムを使ったからといって、外気を取り込むことで室内の温度が下がってしまうということはありません。
これは真冬に玄関のドアを多少開けたからといって、室内の温度が著しく下がることがないのと同じで、輻射熱で床・壁・天井にある程度の熱を持っている冬場の暖房空間では、第三種換気システムによる熱損失は、ほとんど気にする必要なないと思います。

導入コストで比較すると、第三種換気システムは10万円前後で済みますが、第一種換気システムは数十万円とかなりの差があります。
熱交換システムでないことが気にならなければ、第三種のシステムで十分かと思います。
ただし、第三種の換気システムは住宅自体にある程度の気密性がないと、想定される換気量が確保できません。
気密性が低い住宅だとコストがかかっても第一種を選択せざるを得ない場合もあるということを覚えておいてください。

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